




この度、 @en_amami の2階展示スペースで、漆原かおりさん( @kyorasa )の展示会を期間限定で開催いたします。
en-と漆原さんの関わりについて少しお話しさせてください。
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私が仲間たちと経営している株式会社丸恵(まるめぐみ)の名前は、
祖父→父→母と受け継いできた、大島紬の織本である、旧・丸恵社からいただいたものです。
「急速に変わりゆく時代の中で、変えたくないものを守る為には、自ら変わり続けていかなければいけない」
そんな価値観の下、新しいものを目指しながらも伝統を大切にする決意として、
祖父の会社の名前を受け継ぎました。
母は5人姉妹で男兄弟がいなかった為、
我々家族の間では、旧姓の「恵」は途絶える事になります。
しかしその心配の声を聞いた祖父は、20年前、
「丸恵の会社名が残るのであればそれで良い」と話していたそうです。
父の他界をきっかけにその旧・丸恵は閉じてしまいましたが、
その祖父の想いを考えると、名前だけでも受け継げたことに感謝です。
新・丸恵は、着物の会社ではありませんが、「伝統を守りながら、島内外/海外の文化が交わる場」をコンセプトに
@en_amami というゲトハウスとカフェバーを運営しています。
今回展示を行う漆原かおりさん( @kyorasa )は、祖父の末っ子、私の叔母にあたります。
「大島紬を楽しくモダンに着ていただきたい」そんな想いから東京や地方を飛び回りながら孤軍奮闘してきた叔母の作品を
en-で披露できることが、何より嬉しいです。
ぜひ、足をお運びください。
株式会社丸恵
永田陽祐
テーマは「モダン・コーディネート」。
色調、図柄の細部までこだわり、「奄美紅型」と言う手法を考案。
あくまで大島紬がしっかり引き立つように、
大島紬に合わせやすいように、
沖縄の紅型よりも少し色調のトーンをおさえて、
奄美大島に生息する動植物の形が帯に描かれています。
現図製作
型彫り
紗貼り(型作り)
糊おき
豆汁塗り(にじみ止め)
色差し
蒸し
水元
なごや帯仕立て。
たくさんの工程が全て手作業で施されています。
コーディネートの締めには
龍郷柄をモチーフにした帯飾り「遊結-yuyui」が目をひきますね。
これまで受け継いできた大島紬の「伝統」を大切に護りながら、そこに「新」を融合していく。
「伝統を護る進化」の提案です。
en-が目指す、「境目なく人と文化が交わり合い、新しい価値観が生まれる場所」を体現するような、
「伝統/進化」の垣根を取り払う、とても素敵な作品になっております。
どうぞお越しください。
場所:en-Hostel & Cafe bar二階スペース
期間:〜2022年8月15日
漆原かおり( @kyorasa )
大島紬クリエーター
奄美大島生まれ。進学のため島を離れ、インテリア・コーディネーターの道に進んだ後、大島紬のブランド<きょらさを立ち上げる。
奄美の景色を感じる「奄美紅型」や、大島紬の洋装展示販売及び和色の重なりをテーマとする
「お正月飾り」などの制作 に精力的に取り組んでいる。